- 一人暮らし、家賃はなるべく節約したい。
- 家の中で過ごす時間が一番大事。快適な暮らしは絶対条件。
- やめた方がいい物件の条件を教えてほしい。
今回は一人暮らしの賃貸物件で、絶対に避けるべき9つの条件を解説します。
特に節約や静かに家での時間を過ごすことに重きをおいた条件です。
一人暮らしのし始めや、知らないエリアでの物件探しだと、すぐに良い物件を見つけるのは難しいですよね。
一人暮らしの経験はもちろん、私はマンション購入の経験もあることから、かなりの数の物件数を見てきました。
今回挙げた9つの条件は、すべてネットにある情報だけで判別が可能です。
家での時間をストレス無く、快適に過ごせる物件の必要条件がこの記事で分かります。
賃貸物件で避けるべき条件
結論からいうと、避けるべき条件はこの9つです。
- プロパンガス
- 木造・鉄骨造
- 洗濯機置場がないor室外
- 電気コンロ
- 北向きの部屋
- 大通り沿い・線路沿い
- 「楽器相談」
- 1Fがコンビニ・飲食店
- 定期借家契約
順番に解説します。
プロパンガス物件はガス代が高くなる
プロパンガスはガス代がかさみ家計を圧迫するため、都市ガスの物件を選びましょう。
都市ガス
地下にあるガス管を、物件まで引き込む必要があります。
工事費用はかかりますが、ランニングコストが安いです。
プロパンガス
業者が輸送するボンベからガスが供給されます。
ボンベを輸送する人件費や燃料費がかかるのでランニングコストが高く、その分ガス代が高いです。
プロパンガスは初期費用が安いため物件の所有者にとっては得ですが、そのツケを借りる側が払わされます。
具体的にプロパンガスは、都市ガスよりも2~3倍ほどガス代が高くなります。
例えば一人暮らしのガス使用量なら、3~4,000円ほど違ってきます。
ただし費用の開きほどのプロパンガス導入物件の家賃は安くないため、居住者側にメリットは無いです。
都市ガス物件を選べば、余計なガス代を支払わずに済みます。
木造・鉄骨造は生活音が筒抜け
木造や鉄骨造の物件は遮音性がほぼなく、周囲の部屋の生活音が聞こえてきます。
- 喋り声
- テレビの音
- youtubeの音
- 足音
- 洗濯機を回す音
他人の生活は変えようがないので、騒音を避けるためには最初から音が気にならない環境を選びましょう。
現在はRC造に住んでいますが、生活音について悩んだ経験はありません。
振動音が聞こえたりしますが、物音や話し声は聞こえないので、木造や鉄骨造よりましでしょう。
階数や角部屋に関わらない理由
木造・鉄骨造でも、最上階の角部屋なら騒音に悩まされないと考えるかもしれません。
しかし木造や鉄骨造は、建物の造りや素材自体が音が響きやすい素材です。
隣接する部屋を少なくしたところで、多少生活音が聞こえる頻度が下がる程度。
生活音が大きく聞こえる事自体は、場所では変わりません。
また周囲から音が聞こえなくても、自分が出した音が周囲に聞こえるのも木造や鉄骨造のデメリットです。
音を出している意識がなくても、自分が騒音トラブルの原因になることも考えられます。
音に気を使っての生活や周囲の騒音の危険性がある木造や鉄骨造は、避けたほうが無難です。
室内洗濯機置場の有無でコストが変わる
洗濯機置場が室内にあるかどうかは、毎日・毎週の洗濯コストを大きく左右します。
コインランドリーを使って週2回洗濯した場合、月3~4,000円ほどかかります。
一方で洗濯機を買うと初期費用は高いですが、月あたりの負担は1,000~2,000円ほど。
コインランドリーに足を運ぶ手間も考えると、室内洗濯機置場がある方が効率的かつ節約にもなります。
また室外洗濯機置場もすすめないのは、室外に放置することで洗濯機が劣化するためです。
紫外線や雨風、ホコリの付着などによる劣化で、製品寿命を半分ほどにしてしまうこともあります。
買い替えが早くなる分洗濯機にお金がかかるので、結果的にコストが高くなります。
室内のスペースを多少圧迫してでも、長く安く洗濯できる室内洗濯機置場が良いです。
「IH」でも電気コンロは別物
物件情報で「IH」の記載があっても、電気コンロの物件は避けましょう。
電熱線に電気を通すことで発熱するのが、電気コンロの特徴です。
以下のようにぐるぐると電熱線が巻かれています。
引用:Amazon
SUUMOなど物件サイトで「IH」と記載されていても、設置されているコンロは2種類存在します。
ひとつは想像される通りのIH式のコンロで、もう一つは築年数の古い部屋にありがち電気コンロです。
どちらも電気で加熱する点は同じですが、電気コンロはデメリットが多いので選ぶ必要がありません。
掃除がしにくい
まず渦巻き型の形状を見て分かる通り、掃除がしにくいです。
分解することもできますが、掃除のたびに分解するのはかなり面倒。
そのため管理状態も悪いことが多いので、借りたときにはかなり汚れた状態になっています。
電気代がIHよりも高い
更にIH式のコンロと比べて、電気代も高い傾向にあります。
IH式の方がワット数が2倍以上高いので、同じ時間だけ使えば電気コンロの電気代は安いです。
しかし電気コンロで調理するには、使えるようになるまでヒーターの加熱を待つ必要があります。
またワット数が低いということは最大火力も低いため、その分調理時間は長いです。
結果的には、電気コンロのほうがIHよりも電気代が高くつきます。
調理器具の買い替えはデメリットではない
ちなみに電気コンロのメリットとして、IH対応の器具でなくても使える点があります。
しかしIH用の鍋とフライパンに買い替えても、3~5,000円で十分揃えられます。
買い替えを渋るために、わざわざ電気コンロを選ぶメリットはありません。
日当たりの悪い北向きは心身に悪影響
北向きの部屋は、太陽が高く昇る夏以外はほとんど陽の光が入りません。
従って日当たりが悪くなるのですが、その影響は非常に多岐にわたります。
- 冬が寒い
- 洗濯物の乾きが悪い
- 湿気が溜まりやすい
- 心身への影響
日当たりが悪いデメリットは多くありますが、最も危険なのはメンタル面への影響です。
脳内神経物質のセロトニンは日光を浴びることで生成されますが、少ないとうつ的になってしまいます。
冬季うつと呼ばれる症状がありますが、これは冬の日照時間が少なく日光を浴びる時間が減るために起こります。
日当たりの悪い部屋に住むと慢性的に日照時間が少ないため、冬以外にも気分が落ち込みやすいです。
セロトニンの生成が少なくなり、冬季うつに似た症状が年中つきまとうからです。
セロトニンは他にも、以下のような脳内の働きに関わる重要な物質です。
- 夜の睡眠の質が良くなる
- ストレスへの対処力が上がる
- 集中力が増す
自宅での活動が多い場合は、日当たりの悪い北向きの部屋は絶対に避けましょう。
南向きの部屋は人気が高いため、朝日を受けられる東向きの部屋を狙いたいです。
南向きや東向きの部屋であっても、立地や階数によって日当たりは左右されるので、内見の際に確認しましょう。
大通り沿い・線路沿いは常に音がする
4車線ある大通り沿いや線路沿いの物件では、一日中車や電車の音がすると考えましょう。
一般的な乗用車が通るのはそれほど問題ではないですが、バイクやトラックの音はかなり響きます。
特にバイクは車との構造の違いによって、かなり耳障りな音が響きます。
- 車体が小さいのでサイレンサーも小さい
- 車と違ってエンジンがむき出しになっている
- エンジンの回転数が高いので、高音が響く
トラックは大型で多くの荷物を載せているため、その分大きな音がします。
排気ガスの問題もあり、洗濯物を干せない、空気が悪いことにも悩まされます。
線路沿いも音からは逃げられない
また線路沿いでは早朝から深夜まで、規則的に電車が走りっぱなしです。
年間通して決まった時間に走っているので、音が聞こえない静かな日はありません。
駅前だと電車のスピードが下がるので、音に悩まされることは少ないかも知れません。
ただし駅前は人の集まりやすいので、話し声や足音がよく聞こえるのは注意が必要です。
大通りや線路からは少なくとも1本離れた道に入るなど、なるべく音の影響のない物件にしましょう。
楽器相談の物件はトラブルの可能性が高い
「楽器相談」の記載は、防音設備が整っていないにも関わらず楽器演奏を許可されている物件の可能性が高いです。
つまり騒音トラブルに巻き込まれる可能性も、それだけ高くなります。
楽器演奏を前提にした物件の場合であれば、多くは「楽器可」と書いてあります。
なぜ「楽器相談」の募集要件にするかといえば、条件をゆるくすることで募集者を集めるためです。
しかしRC造であっても共同住宅である以上、大きな音を出せば響きます。
自分も楽器を演奏するならお互い様ですが、そうでないならわざわざ入居しない方がいいです。
騒音トラブルを避けたければ「楽器相談」であれ「楽器可」であれ、楽器が許可されている物件は避けたほうが無難です。
1Fがコンビニや飲食店だと騒音がしやすい
1Fにコンビニや飲食店などの施設があると、夜でも人が集まってきます。
利便性の良い場所のコンビニは、夜中に人が集まり長時間大声で会話されることも。
また飲食店でも居酒屋のようなお酒が飲める場所だと、盛り上がって大きな声が響きます。
音以外でも、飲食物やそのゴミを扱うため、寄ってきた虫が上の階に入り込む可能性があります。
1Fだけでなく、なるべく周辺にもコンビニや飲食店がない物件を選ぶと、集まる人の声や音で悩まされなくなります。
定期借家契約にメリットなし
定期借家契約は貸す側には都合がいいですが、借りる側のメリットはほとんどありません。
- 契約更新がない(再契約は双方の合意)
- 契約期間が決まっている
- 違約金がある
特に契約更新の権利がない点で、多くの場合は定められた契約期間で退去することになります。
引越代や新居の初期費用がかさむため、最初から普通借家契約の物件を探した方が得です。
再契約可能と書かれた物件もありますが、契約上の義務はありません。
居住環境が相手都合に左右される点で、落ち着いて住みづらくなります。
また多くの場合契約期間内は違約金が発生するため、住んでみて環境が良くなかった場合も退去しづらいです。
効率的に物件を絞り込み
今回は一人暮らしの賃貸で、絶対に避けるべき9つの条件を解説しました。
- プロパンガス
- 木造・鉄骨造
- 洗濯機置場がないor室外
- 電気コンロ
- 北向きの部屋
- 大通り沿い・線路沿い
- 「楽器相談」
- 1Fがコンビニ・飲食店
- 定期借家契約
これらの点を避ければ、かなり物件を絞り込むことができます。
物件情報サイトでの条件設定で分かる点もあれば、周辺の立地については、Google Mapを使ってある程度知ることができます。
内見でしかわからない点もありますが、いくつもの物件に足を運ぶのは時間がかかります。
9つの条件やあなたにとって譲れない条件をプラスして、効率的に物件探しをしましょう。
▽ 参考記事
節約のための引っ越しは、無理せず行いましょう。
理想的な家賃の下げ幅や家賃を無理に下げないほうが良い理由を「「節約の為の引越し」は無理にしないほうがいい2つの理由」で解説します。
マンション購入で大失敗したエピソードについては、「マンション購入するなら買う目的が明確でないと失敗・後悔する【体験談】」をご覧ください。
賃貸派・購入派などありますが、買う目的さえはっきりしていればどちらでも良いと思います。