- 月末に家計簿を〆たら、収支と残高が全然合わない!
- 財布のお金が計算より減っていたり、増えていたりする……。
- 計算や誤差でイライラしない家計簿のつけ方が知りたい!
そんなお悩みを解決します。
- 家計簿の計算が合わない原因とその対処法
- そもそも家計簿のズレなんて気にしなくてもいい理由
- ほぼ正確な家計簿をつけられるテクニック
毎月家計簿を確認するたびに、あるべきはずのお金がない、もしくは計算よりも多い金額になると、イライラしますよね。
でも家計簿と実際の残高のズレは、気にしても仕方ないので無視しても大丈夫なんです。
実際ズレを気にしなくても、私は5年以上支出を抑えて節約できていますし、資産も増えています。
この記事を読めば家計簿のズレを合わせるのに時間を取られて、イライラすることもなくなりますよ。
家計簿の計算が合わない原因・対処法
家計簿で計算しても財布や銀行の残高と合わない場合、次のようなことが原因として考えられます。
- クレジットカードの利用日・引落日のズレ
- 電子マネーのチャージ
- ポイントによる割引
- 銀行引落の見落とし
- 支払いのつけ忘れ
- 単純な入力ミス
対処法や解決策とともに解説します。
クレジットカードでの支払いと引き落とし日のズレ
クレジットカードでの支払いは後払いなので、利用した日と銀行から引き落とされる日にタイムラグがあります。
「毎月15日締め、翌月10日払い」のような場合、6月16日~7月15日にカードを利用した支払いは、8月10日に支払われます。
クレジットカードの利用日にはお金が引き落とされてないので、家計簿と実際の残高とはずれてしまいます。
引き落とされていない金額も考慮してズレを補正することもできますが、1件1件確認するのも面倒でしょう。
引き落とされてから家計簿をつける
カード利用のズレは引き落とし日にまとめてつけることで、現金残高とのズレを防げます。
ただしカードを使ってから支出を記録するまで1ヶ月以上のラグがあり、こまめに分析することができません。
またその月の終わりにおおよその支出額を把握することもできず、見直しもしづらいです。
電子マネーのチャージ
電子マネーの多くはあらかじめ現金をチャージするタイプが多く、支払いと現金残高にズレが生じがちです。
チャージしたタイミングで支出として記録すると、本来あるお金がないことになってしまいます。
また常に残高が残っている状態であることが多いので、収支を合わせるには全ての電子マネーを確認しないとなりません。
電子マネー残高もきちんとチェック
家計簿をつける際に電子マネー残高も加えれば、残高とのズレを防ぐことができます。
SuicaやPasmo、WAONやnanacoなど電子マネーは専用サイトで残高を確認できます。
持っている電子マネーの残高を欠かさずチェックすれば、計算が合うのではないでしょうか。
ポイント使用による割引
支払いのときにポイントを使うと、その分は実際には払っていないことになります。
しかしレシートには買った商品の合計金額が書かれているので、そのまま家計簿に入力してしまいがちです。
ポイントを使ったら収入として家計簿につける
ポイントを使ったかどうかは、たいていレシートの明細を見ると書いてあることが多いです。
ポイントを使った支払いでは、本来払うべき金額を支出としつつ、ポイント分は収入としてつけるのがおすすめです。
差し引きすればズレが生じることもありませんし、ポイントの残高をわざわざチェックすることもないので、手間もかかりません。
ほかにもたくさんのメリットがあるので、詳しくは【家計簿のつけ方】ポイントは使ったときに収入で計上するで解説しているのでご覧ください。
見落としがちな銀行引き落とし
銀行から引き落とされる支払いは、レシートも手元にないので見落としがちです。
支払い先によっては対応していない銀行もあるので、一つの口座にまとめるのも難しいですよね。
家賃や電気代など定期的に引き落とされる支払いなら問題ないですが、たまにだけある引落には注意しないといけません。
銀行の入出金明細をチェック
こればかりは銀行の入出金明細をチェックして、忘れている引き落としがないかを確認しましょう。
幸いなことにほとんどの銀行でネットバンキングが使えるので、わざわざ通帳を持って各銀行を回る必要はありません。
レシートがない支払いをつけ忘れる
シンプルに支払ったことを忘れていて、家計簿につけ忘れている場合もあります。
特にレシートをもらえないお店での支払いや、割り勘で支払ったときに起こりがちです。
こまめに家計簿をつけない場合は支払いから時間が経っているので、思い出すのも大変でしょう。
使った金額はアプリなどにメモしておく
レシートなど支払いを確認できるものがないなら、自分でメモして残しておくほかありません。
面倒ではありますが、忘れそうな支払いは日付などといっしょにメモアプリに残しておきます。
ベストなのはどんな支払に使ったのかまで書いておくことなのですが、日付さえあれば思い出すには十分です。
単純な入力ミス
これもイージーなミスですが、家計簿に入力するときに入れ間違いをしている可能性もあります。
よくありがちな入力ミスは、次の3パターン。
- 支払った金額を支出ではなく、収入としてつけてしまう
- 1桁多く・少なく、間違えて入力してしまう
- 金額の位を入れ替えて、入力してしまう
どれだけ家計簿を入力していても、入れ間違いに関しては防ぐのが難しいのでよくチェックするしかないです。
合わない金額を2で割る
もしつけ忘れやカード支払いのズレも修正したのに合わない金額があるなら、合わない金額を2や9で割ると原因を発見できるかもしれません。
支出と収入を誤って逆にしてつけてしまった場合、誤差が2倍になっているので2で割ると原因を見つけやすいです。
例えば「2,000円」金額が合わない場合、2で割ると1,000になります。
1,000円の支払いなのに収入として記録しているので、1,000円で入力しているところを確認するとよいでしょう。
合わない金額を9で割る
また「3,000円」を「300円」と一桁誤った入力をしているとしたとき、9で割ると1桁誤ったミスを発見できます。
合わない金額は3,000-300=「2,700円」ですが、これを9で割ると出てくる「300円」を確認すればよいのです。
逆に300円を3,000円と入力しているときは、2700円を0.9で割ると「3,000円」が出てきます。
また一桁多い・少ないミスではなく、単純に位を入れ替えて入力しているかもしれません。
「2,690円」を「2,960円」と入れたとき、差の「270」は9で割り切れる30という数になります。
位を入れ替えて入力している場合、差額は必ず9で割り切れるようになっているのです。
ちなみに9で割り切った数字によって、どこの位を入れ替えてしまったのかもわかります。
- 9以下の場合→1の位と10の位の誤り
- 10以上99以下の場合→10の位と100の位の誤り
- 100以上999以下の場合→100の位と1000の位の誤り
先程の例の場合は30なので、10の位と100の位の誤りだとわかりますね。
だけど家計簿と残高の計算を合わせる必要はない
家計簿の計算が合わない原因をいくつか紹介しましたが、家計簿と現金・預金残高を一致させる必要はまったくありません。
私自身が今つけている家計簿も、どのくらい実際の残高とずれているのか、確認しようがないほどです。
ですが節約はきっちりできていますし、毎月10万円をNISAに投資できる生活の余裕もあります。
なぜ家計簿の計算を合わせる必要がないのか、それは家計簿の本当の目的が支出状況を把握することだからです。
家計簿の目的は支出状況を把握すること
あなたが「家計簿をつけよう」と思ったのは、節約するため、無駄遣いしないため。
何にいくらのお金を使っているのかさえ記録できれば、無駄使いを見つけて次から防ぐことができます。
つまり実際の残高と計算があっていなかったとしても、家計簿は節約のための役割を果たすことができるのです。
ズレを直さなくても「なるべく」「だいたい」あっていれば大丈夫
計算を合わせるのは記録が漏れてないかを確認する方法のひとつでしかなく、計算すること自体が目的ではないですよね。
たしかに正確で正しい家計簿をつけるのは大事かもしれませんが、企業の経理や会計担当とは違います。
誰に見せるわけでもない、せいぜい家族に見せるくらいの家計簿なら、「なるべく」「だいたい」あっていれば十分じゃないでしょうか。
修正するために確認することが多すぎる
それでも計算を合わせたいと思うなら、先ほど紹介した原因をもう一度チェックしてみてください。
そしてきっと、こう思うのではないでしょうか。
- 家計簿をつけるたびに、確認しないといけないことが多すぎる……。
- これじゃいつまでたっても家計簿が終わらない……。
ひとつひとつチェックしていくと、毎月家計簿を〆ようとするたびに膨大な時間がかかってしまいます。
家計簿を続けるモチベーションにも関わりますし、ズレが解消されない限り次の記録をつけることができません。
節約や無駄遣い防止にとって重要ではないことに、限られた時間をつかう必要があるのでしょうか?
ズレにイライラするより分析に時間をつかおう
計算が合わなくてイライラする時間よりも、どうしたらもっと節約できるか、家計簿を分析する時間にしましょう。
最初から家計簿と残高の計算を合わせようとしない、そもそも計算をしなければ、別のことに時間を使えますよね。
多少抜け漏れがあったとしても、支出を振り返って次に生かせるポイントを探すほうが有益です。
計算のズレに固執せず、家計簿をつける目的を見失わないほうが、よりよい節約生活を送るのにずっと役に立ちます。
「なるべく」正確に家計簿をつけるテクニック
計算のズレを気にしない場合でも、限りなく正確に家計簿で支出を付ける必要は当然あります。
そこでなるべく正確に家計簿をつけるテクニックについて、いくつか解説します。
- 決済手段はすべて自動で連携させる
- レシートは必ずもらう
- レシートがなければ家計簿アプリにメモ
- 面倒なら家計簿アプリの有料プランに丸投げ
- 残高が増えてさえいればOK
決済手段はすべて自動連携
まず最初にやるべきなのは、カードや銀行引き落としなどのすべての決済手段を家計簿アプリ・サービスに連携すること。
履歴を自動で取得してくれるだけでなく、なるべく一元的に管理しておくことで見落としが少なくなります。
おすすめの家計簿アプリ・サービス
使うアプリは定番のMoney Forwardのほか、MoneytreeやZaimもおすすめです。
Moneytreeは無料でも50件まで金融サービスを登録でき、銀行・証券口座、クレジットカード、電子マネーなど自分が使う金融サービスを網羅できます。
ただし楽天銀行はMoneytreeだと有料プランのみ対応、Amazonにも連携できないのが玉にキズです。
したがって楽天銀行とAmazonはMoney Forwardに登録し、それ以外はMoneytreeで管理しています。
レシートは必ずもらう
現金やカード、電子決済など支払手段にかかわらず、必ずレシートはもらいましょう。
レシートを毎回もらうと財布がパンパンになってしまって困る人は、家計簿アプリのレシート撮影機能を使いましょう。
日付や金額だけでなく、店舗や内訳まで読み取ってくれるので、撮影したらすぐ捨てることができます。
手入力の手間も省けるので、記入の効率化にもつながりますよ。
レシートがなければ家計簿アプリに入力
レシートをもらえないようなお店での支払いは、家計簿アプリに日付と金額だけでも入力しておきます。
細かい説明を残しておかなくても、2項目だけでも記入しておけば思い出すのには十分です。
iPhoneを使っている場合はアイコンを長押しすれば、クイックに入力画面に移ることができます。
美容院の待ち時間や、割り勘で食事した後の帰り道など、30秒もあればメモするのは簡単です。
面倒なら家計簿アプリの有料プランに丸投げ
自分の支出状況を記録したいだけなら、自分で家計簿を作るよりも家計簿アプリ・サービスに丸投げしたほうが圧倒的に便利です。
支払い方法を連携するだけで履歴を自動でつけてくれますし、記録漏れもありません。
特に有料プランだと、連携件数の増加・毎月のレポート出力・データ保存期間の延長などできることも増えて便利です。
どのサービスでもおよそ月500円、年間5,000円ほどなので、時間とお金を同時に節約できるなら、使わないほうが損といっても過言ではないです。
残高が増えていればそれでよしと考える
自動化できるサービスなどをつかっても、やはりずれがあるかもと、最初は不安になるかもしれません。
しかしもし家計簿にずれがあったとしても、手元のお金が増えていればそれでいいのではないかと私は考えます。
数ヶ月続けてみて残高が増えているなら、貯金ができていて、収入の範囲できちんと暮らせているということです。
ズレもなく計算も完璧な家計簿ができたところで、節約できていないならつける意味なんてありません。
家計簿をつけるのは手段でしかなく、支出を記録して節約につなげるのが本当に大事なことという意識を持ってください。
実際により正確な家計簿をつける手順
最後に私自身が実際に毎月やっている、家計簿をつける手順を紹介したいと思います。
何度も説明しているようにズレを計算をすることはないですが、より正確に支出を把握することには気をつけています。
家計簿アプリ・サービスで支出を把握
まずMoney ForwardやMoneytreeに登録したカード利用・銀行引落の履歴を確認して、家計簿に転記していきます。
また手入力しておいたメモもアプリでまとめて見れますから、支払いの8割はこれでカバーできます。
>>【生活費→ポイント】人よりも節約できるクレジットカードの使い方
レシートを入力・整理
もらっておいたレシートは、毎月1回整理して入力しています。
家計簿アプリの履歴にすでにある支払いでも、ダブルチェックすることで記入漏れを防げます。
特にポイントを使った支出は、レシートを確認したほうが詳細を確認しやすいです。
家計簿だと使用したポイントが反映されないこともあるので、レシートの明細を確認して収入として記入します。
電子マネー・電子決済系も忘れずに
Suica・Pasmoなどの電子マネーや、PayPayなどの電子決済での支払いも漏らさないようにしましょう。
かなり忘れがちなのが交通費で、レシートもないので思い出しづらいです。
だからといって電車やバスに乗るたびにメモするのも面倒ですし、運賃がいくらなのかも気にすることがないですよね。
PCサイトで履歴を見たり家計簿アプリに登録するなどして、フォローしておくとよいでしょう。
PayPayはアプリで使用履歴を見よう
また一番厄介なのは、使用率も高い電子決済アプリのPayPay。
システム上の問題なのか、PayPayの使用履歴は家計簿アプリに連携できず、スマホアプリ内からしか見ることはできません。
PayPayカードの引き落としを連携させればある程度追えるのですが、ポイントでの支払いなどには対応しきれません。
こればっかりはアプリ内で履歴を見るか、レシートを忘れずもらうようにするよう気をつけるしかないでしょう。
家計簿の計算が合わないなら、合わせるのをやめよう
今回は家計簿の計算が合わなくてイライラしている方へ、家計簿のつけ方などの対処法を解説しました。
計算が合わない原因はいくつかありますが、全てに付き合っていたら時間がいくらあっても足りません。
残高と計算を合わせるよりも、家計簿で大切なのは支出を把握して節約や無駄使いの防止につなげること。
そのためにはなるべく正確に支出を記録すれば十分であって、多少の抜け漏れよりも支出をふり返ることに時間をかけましょう。
- 決済手段はすべて自動で連携させる
- レシートは必ずもらう
- レシートがなければ家計簿アプリにメモ
- 面倒なら家計簿アプリの有料プランに丸投げ
- 残高が増えてさえいればOK
なぜ家計簿をつけるのか、それはより節約するため、無駄遣いしないためですよね。
その目的を忘れず、よりよい節約生活に役立つような家計簿をつけることに力を入れましょう。
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貯蓄率はいつも40~50%をキープして、NISAにも継続的に投資し続けています。