お金についての勉強を始めたいけど、何からやれば良い?
お金の不安や心配をなくすには、どうしたらいい?
FP3級の知識を学べば、生活にまつわるほどんどのお金の不安はなくなります。
今回はお金の不安や心配を解消するために、FP3級を学ぶことが役立つことを解説します。
数年前FP3級の資格を取得し、お金の知識が生活の中でいかに重要なのかを実感しました。
この記事を読むと、FP3級の知識がお金の悩みを無くせる理由が分かります。
FP3級で学べる金融知識
人生の総合的な資金計画を立てることを「ファイナンシャル・プランニング」と呼びます。
家計に関する幅広い知識を必要となるため、力量を測ったり実績を示すため実施されているのがFP資格試験です。
その中でもFP3級の試験範囲では、人生に直接影響するお金についての基礎知識が問われます。
ざっくりいえば、年金・保険・税金・金融資産運用・不動産・相続など。
FP3級の勉強をすることで、これらのお金に関するトピックを体系的に学ぶことができるのです。
必ず経験するお金の悩み
先に上げたお金に関する話題は、生活していれば誰でも必ず突き当たります。
- 給料から毎月引かれている保険料や税金。
- 高齢になれば、年金を受取りつつ生活。
- 両親が亡くなったときには、必ず相続が発生。
- 給料や物価には、景気の善し悪しが関係しています。
しかしながらお金の基礎知識について、学ぶ機会は非常に少ないです。
学校のカリキュラムにあるわけでもなく、社会人になってから誰かが教えてくれるわけでもありません。
ニュースで聴いたことがあっても、少なからず発信者の意図や偏りが入っていて、フラットな知識ではないです。
にも関わらずニュースや広告では、不必要なまでにお金の心配を煽るような情報が溢れています。
対抗してお金の勉強をしなければ、しなくてもよかった損失をしてしまうかもしれません。
その点で体系的かつ網羅的にお金について学ぶのに、FP資格は非常に良い教材なのです。
FP3級を学ぶメリット
もう少し具体的に、FP3級を学ぶメリットについて掘り下げていきます。
- お金の不安が減る
- 正確な判断ができる
- 体系的に学べる
順番に解説します。
お金の不安が少なくなる
未来に起こりそうな不安や心配事は、「わからない」ことによって呼び起こされます。
わからないものは恐怖の対象であり、恐れることが不安や心配につながります。
逆にいうとFP3級を学んで正しい知識をつければ、お金に対する不安や心配は減ります。
お金の知識を知らない人は損をする
FP3級で学べる知識は、生活する上で切っても切り離せない関係にあるお金にまつわるトピックです。
先に述べたように保険や税金、年金、相続は生きていればどこかで必ず出会います。
それなのに何も知らない状態だと、不必要な不安や心配だけが募っていきます。
例えば年金に関するニュースは昔から多いですし、保険会社も積極的にCMを出して安心をアピールします。
ですがニュースや広告が与える不安や心配が本当に自分に当てはまるのかは、知識がないと判断できません。
ただ情報に踊らされるだけでは、不必要な保険・不動産・金融商品に手を出してお金を失います。
お金に関する制度や仕組みは、知っているかどうかだけで大きく差が出ます。
つまり学べば得する類の学びではなく、学ばない人ほど損をする知識なのです。
正確な判断ができる
正しい知識を身につけておけば、お金についての相談や検討をするときに正しい判断ができます。
知識のない人は営業トークに流されたり、信頼できる人を見抜くことも難しくなります。
本当に正しいことを言っているのか、悪意ある誘導でないのか、自分に知識がないと判断できません。
また自分の知識不足が原因で、お金に関する大きなミスをしてしまうことも十分ありえます。
FP3級で200万円の損は回避できる
私は以前分譲マンションを購入しましたが、金融知識を学ぶ前のことでした。
マンション購入は自分の人生でも激しく後悔している出来事の一つですが、事前に学んでいれば回避できたかもしれません。
FP3級では不動産について、以下のようなことを学べます。
- 不動産の取得や保有にかかる税金
- 住宅ローンの種類と仕組み
- 不動産に関する法令上の規制
- 不動産取引に関する法令や制限
もちろん購入にあたって都度調べていたので、全く無知だったわけではないです。
しかし購入と売却を経験してからFP3級を勉強しても、不動産に関して知らないトピックはたくさんありました。
それだけ不動産に関連する法令は多く、複雑です。
最初からその難解さを理解できていれば、安易な気持ちで不動産を購入しようとは思わなかったと今は考えます。
マンション購入と売却を通じて、私が失ったお金は約200万円です。
学んでいたかどうかで、これだけの金額をもっと有効に使えたと思うと、もっと早く勉強すべきだったと感じます。
幅広く体系的にお金について学べる
FP3級レベルの知識は、ネットで検索すればすぐ出てくるようなものがほとんどです。
わざわざテキストを買って勉強したりしなくても、検索すれば良いのではないかと思うかも知れません。
ですがネットの情報と自分から積極的に学ぶのとでは、活用の仕方に差があります。
ネットの知識には偏りがある
ネットにある知識は入手が容易な反面、様々な点で偏りがあります。
まずネットの情報は、必要になってからはじめて調べることができます。
目的が無いと検索ワードを入れられないからで、ネットから勝手に情報は出てきません。
そのため網羅性がなく断片的なため、他に必要な情報があっても漏れてしまう危険性があります。
さらに人づてに聞く知識だと、どうしても経験や環境によるバイアスがかかってしまいます。
体系的・網羅的に学べるのがFPのメリット
一方でFP3級で学べるのは、法律や制度などに関するフラットな知識です。
範囲も幅広く体系的にまとめられているため、必要な知識を不足なく学ぶことができます。
もちろんFP3級の知識だけでは、すべてのお金の問題を解決することは不可能です。
しかし幅広く学んでおけば、いざというときに知識の引き出しから取り出したり、適切にネットや書籍の情報から検索ができます。
資格取得のメリット・デメリット
FP3級を学んでも、資格を取るメリットはある?
FP3級を学んだあとに、2級を勉強するメリットは?
FP資格に関するメリットとデメリットについて、順に解説します。
勉強しても資格取得の必要性は低い
FP3級の勉強は、資格を取得しなくてもいいと考えます。
理由は2点。
- 受験料が高い
- 資格として役立つ場面が少ない
他資格と比較して受験料が高い
FP3級の試験は学科と実技の2科目がありますが、2022年9月試験からは合わせて8,000円がかかります。
同じお金の基礎知識として有用な簿記3級が3,000円ちょっとで受験できるのと比較すると、割高に感じてしまいます。
資格としての価値は低い
また簿記と比べると、転職での資格取得面でのメリットにも違いがあります。
FP3級を持っていても、お金に強いというイメージが持たれることは少ないからです。
ファイナンシャル・プランナーは、個人の生活に密着した資金計画を立てる専門家。
相談業務や保険の外交員であれば役に立ちますが、一般的な企業として資格自体を評価されることはほぼありません。
一方で企業活動の基礎である会計知識を持っていることを、客観的に証明できるメリットが簿記3級は有ります。
会社において会計や簿記は不可欠であるため、まずどの会社に務めるにしても必要となる知識です。
受験のメリットは目標ができること
ただしあえてお金を払って受験するメリットもあります。
試験日時を決めて先にお金を払ってしまえば、目的意識ができて勉強しやすくなります。
受験料の元を取る、無駄にしないために必ず合格すると考えれば、知識も定着しやすくなるでしょう。
実生活レベルならFP2級は不要
家計に関する基礎知識を身につけるのであればFP2級を受ける必要はなく、3級で十分網羅できます。
2級でも試験範囲は大きく変わらず、問題が難しくなり細かい点を聞かれます。
ファイナンシャル・プランナーの実務ではいろんなパターンに対応するために必要でしょう。
ですが2級で扱われる細かい論点は、実生活上で使う機会が少ないです。
また法人向けのファイナンシャル・プランニングも範囲に追加されますが、これも実務者向けです。
したがって実生活で使えるレベルであれば、3級でカバーできます。
FP3級は「広く浅い」といわれますが、確かにアドバイス業務をするなら細かい点を知っていないと信用されないでしょう。
しかし細かい論点を学ぼうとして挫折するよりも、まず「知っておく」ことのほうが重要です。
FP3級の独学勉強法
FP3級の合格を目指すなら、テキストを用いた独学で十分に可能です。
使っていたテキストは「みんなが欲しかった! FPの教科書」と同シリーズの「問題集」。
テキストを1周したあとは、並行してどんどんと問題集を解いていきます。
私は仕事帰りの電車内でテキストや問題集を開き、繰り返し読んで解き続けていました。
一部の計算問題を除けば、FP3級の問題は択一式なので、テキストさえ開ければどこでも勉強できます。
問われる論点も試験ごとの差異が少ないため、過去問や問題集の繰り返しで得点が取れるようになります。
2~3ヶ月ほど継続し、50~100時間の勉強時間でほぼ満点の成績が取れました。
学科は60点中57点、実技は100点中95点を取り合格できました。
この記事のまとめ
今回はお金の不安や心配を解消するために、FP3級を学ぶことが役立つことを解説しました。
FP3級は実生活にまつわるお金の知識を網羅的に学べるので、以下のようなメリットがあります。
- お金の不安が減る
- 正確な判断ができる
- 体系的に学べる
年金・保険・税金・金融資産運用・不動産・相続など、必ず人生のどこかで経験するお金の悩みです。
今から学べば将来お金で損することは少なくなり、不安や心配も減っていきます。
50~100時間程度の独学でマスターできるので、興味を持ったらすぐ始めましょう。