- iPad第9世代は、スペック的に音ゲーのために使える?
- プロセカやガルパ、ユメステ、シャニソンなどの3Dキャラクターは動く?
- iPad9はどんな音ゲーマーにおすすめか知りたい!
そんなお悩みを解決します。
- iPad9を音ゲー用途で買っていい人・ダメな人
- iPad9を音ゲーのために買うメリット・デメリット
- 実際にiPad9で各音ゲーを動かしたときの動作
音ゲーのためにタブレットを欲しい方にとって、iPad第9世代(iPad9)は安さが魅力的で候補になりますよね。
一方で発売から3年も経っているので、プレイするのにスペックが足りているのか不安に感じるのではないでしょうか。
今回はiPad9を検討している方へ、音ゲーで使えるスペックなのか、どんな音ゲーに向いているのかを解説します。
この文章を書いている私自身、普段はiPad9を使って音ゲーをプレイしています。
使っていて快適にこなせる点から、はっきり言って全く使い物にならない点まで紹介します。
この記事を読めば、あなたが音ゲーのためにiPad9を買うべきか、違うタブレットを選ぶべきなのかがわかりますよ。
- スマホ音ゲーArcaeaに2万円以上課金。
- ほかにもPhigros、CytusⅡ、Deemoなどもやりこみ。
- 使用しているタブレットはiPad9。以前はiPad mini 5。
音ゲーのためにiPad第9世代をおすすめできる人・できない人
まず結論としてiPad9がおすすめなのは、軽い動作の音ゲーしかやらず、とにかく安いタブレットが欲しい人です。
- とにかく安く音ゲー用のタブレットが欲しい
- 処理が軽い音ゲーをやり込む
- 大きめの画面のタブレットがいい
一方でプロセカやユメステ、シャニソンなど3Dのキャラクターが動き回るタイプの音ゲーをやり込みたい人にはおすすめしません。
iPad第9世代の特徴を解説しながら、実際のスペックや動作について紹介します。
2024年にiPad第9世代を買うメリット・デメリット
2024年現在、あえてiPad9を買うのであれば、以上のようなメリットとデメリットがあります。
順番に詳しく解説していきます。
とにかく安く買えるiPad
iPad9は現在購入できるiPadの中では最も安く、最安だと5万円以下で買えます。
ブランド的にも信頼感があり、安定して動かすことのできるタブレットとしてはコスパは最高です。
またApple公式の新古品ともいえる認定整備済製品や、楽天のポイントバックなどを使えば、更に安く買うことも可能です。
「更に安くiPadを買う2つの方法」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
そこそこ画面が大きい
10.2インチの画面幅が、ゲームをするにも動画を見るにもちょうどいいサイズです。
iPad ProやiPad Airには13インチのモデルもありますが、音ゲーをプレイすることに関していえば大きいほど有利とは限りません。
画面が大きい分ノーツを取るために腕を大きく動かさないといけないので、むしろやりづらくなります。
イヤホンジャック付き
iPad9は今のところ、イヤホンジャックがついている最後のiPadでもあります。
わざわざ別のケーブルを挟まず、イヤホンを直挿しできるのは地味ですが便利です。
音ゲーをするときにはイヤホンをしたほうが正確にリズムが取れるので、集中してプレイしたいときには必須。
手持ちのイヤホンを手軽に抜き差ししてカジュアルに使えるのも、iPad9の使いやすさです。
スピーカーが片方からしか出ず音が悪い
イヤホンをしていないときの音声は、端子側にあるスピーカーの一方向からしか出力されません。
動画を見ていても左右どっちかからしか出ないので、音の偏りがかなり気になります。
音質自体は悪くないのですが、スピーカーの構造上迫力にかけた音になってしまいます。
USB-C非対応・Lightning接続のみ
最新モデルのiPadは不評だったLightning端子をようやく廃止しましたが、iPad9はまだLightning端子のままです。
今はスマホ・ワイヤレスイヤホン・パソコンと、ほとんどのガジェットがUSB-C対応になりました。
ですがiPad9のためだけに余計なLightningケーブルが必要だったり、USBポートを1つ占領してしまいます。
値段もLightning端子のほうが高かったりするので、デメリットのほうが大きく感じますね。
ストレージが64GBと256GBしかない
iPad9のストレージの選択肢は64GBと256GBしかなく、どちらも中途半端で融通が効きません。
64GBだとプロセカやガルパのような大容量ゲームを入れたり、たくさんアプリをインストールするとすぐに一杯になります。
そもそもシステムデータだけで10~15GBくらい取られてしまうので、実質的に使える容量は50GBもありません。
かといって音ゲーのために買うのであれば、256GBは流石に持て余してしまいます。
全部で30GBくらいのプロセカに加えて、ガルパ・ユメステ・シャニソンなどをフルインストールしてもまだ余裕があります。
ですがそこまで音ゲーをフルで楽しみたいのであれば、最初からスペックにも余裕を持ったほうがいいとも思いますね。
型落ちのためスペックが不足気味
iPad9最大の問題点としては、3Dキャラがガンガン動くような最新の音ゲーにはスペックが不足していること。
特にメモリが3GBしかないのが致命的で、グラフィックの重いゲームや3DMVを流すとフリーズしたり、アプリが落ちることも。
また3D映像でなくゲーム自体が重いこともあり、カクついたりラグが発生してしまうこともあります。
ただ3D処理やそれほど重い動作を要求しない音ゲーであれば、iPad9は2024年現在でも十分実用クラスなのも事実です。
次の項目ではiPad9で実際にアプリ音ゲーを動かしてみて、どの音ゲーならプレイできるのかを解説します。
iPad9実機で音ゲー14作品を動かしたスペック評価
iPad9でどの音ゲーがプレイできるのか気になる方のために、実際に動かしてみての動作を検証してみました。
今回は以下の表のとおり、14作品についてiPad9を使ってゲームをプレイし、動作状況を確認しています。
ゲーム | 短評 | 動作状況 |
---|---|---|
プロセカ | × | ゲームを起動することすらできない。 キャッシュクリアすればプレイできることもあるが、 5GB以上の再DLが必要。 |
ユメステ | ×~△ | ムービーなどの3D演出がほぼカクつく。 ゲームはプレイできるが異常に発熱する。 MVありでの快適なプレイは不可。 |
シャニソン | ×~△ | プロデュースや音ゲーパートはプレイできるが、 異常に発熱する。 MVありでの快適なプレイは不可。 ガチャ演出・ライブはほぼカクつく。 |
TAKUMI³ | △ | プレイ時にも一瞬カクつき、音ズレする場合がある。 |
KALPA | △ | 広告プレイ時、ゲーム開始数秒後にラグが発生し、 譜面が音ズレする場合がある。 |
ガルパ | △ | 軽量設定なら動くが発熱もある。 3DMVはカクつく。 |
グルミク | △ | 軽量設定ならプレイ可能。MVも軽量なら。 発熱はそこそこあるがガルパほどではない。 |
シノビスラッシュ | ◯ | プレイ時に支障はほとんどないが、 ロードが長く発熱もある。 |
Deemo2 | ◯ | ロードが長く、プレイ前・後の演出で 一瞬カクつくことがある。 |
Deemo | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
神椿市協奏中。 | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
Phigros | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
Arcaea | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
Paradigm: Reboot | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
CytusⅡ | ◎ | プレイに支障なし。 長時間プレイだと発熱する。 |
なお今回使ったタブレットの詳細は以下の通りです。
- モデル:iPad9(Wi-Fiモデル)
- 購入日:2024年8月
- 検証日:2024年8~10月
- 容量:64GB
- OSバージョン:iOS17.5.1~17.6.1
iPad9は3Dキャラクター音ゲーには向かない
実際にプレイ・検証してみて感じた結論は、3Dライブ・MVをガンガン動かすゲームにiPad9はついていけないということ。
かわいい・かっこいいキャラクターを推して、ガチャに課金するタイプのゲームに多く、
- プロセカ
- ガルパ
- ユメステ
- シャニソン
などのアプリランキング上位ゲームですね。
特にプロセカについては起動すらほぼできない事が多く、スタートしようとするとメモリ不足のため落ちてしまいます。
プロセカはキャッシュクリアすればうまくいくときもあるのですが、そのたびに5GB以上のダウンロードをしないといけないので現実的ではありません。
またユメステ・シャニソンのようにプレイ中一瞬画面がカクついたり、ガルパ・グルミクのように軽量設定ならギリギリできるというケースもあります。
最軽量設定にしても、ユメステ・シャニソンは発熱がひどく、MVありではまともにうごかないです。
上の動画の通り、MVや譜面が止まったりと快適なプレイは難しくなります。
アップデートでさらに動作が重くなる可能性を考慮すると、これらのキャラゲーをプレイするのであればiPad9はおすすめしません。
3Dキャラがいなくてもややカクつくゲームも
また3Dキャラを動かすようなゲームでなくても、処理がやや重く、プレイ中に一瞬カクつくものもありました。
- TAKUMI³
- KALPA
- Deemo2
このうちTAKUMI³・KALPAはゲームプレイ中、ノーツが降ってくるタイミングでカクつくときもあったので、安定性に欠けます。
したがってiPad9でも確実に「快適なプレイ」ができると保証できるのは、現時点では次のとおりです。
- Arcaea
- Phigros
- Deemo
- CytusⅡ
- 神椿市協奏中。
- Paradigm: Reboot
実際ArcaeaやPhigrosをやり込んでいる私ですが、処理に全く不満を感じたことはありません。
またカクつきはあるけどプレイに影響しないか、ギリギリ許容できるレベルなのは以下。
- TAKUMI³(譜面のプレイ開始時)
- シノビスラッシュ(譜面のプレイ開始時、ロード)
- KALPA(広告プレイ時)
- Deemo2(ロード等でカクつき)
- ガルパ(軽量設定なら◯)
- グルミク(軽量設定なら◯)
自分のような広く浅いエンジョイ勢ならいいですが、ガチ勢にはおすすめしません。
またプロセカ・シャニソン・ユメステあたりは、発熱がひどくカクついたり、落ちる可能性もあるので保証はできません。
プロセカなど3Dキャラ音ゲーの選択肢になるタブレット
プロセカ・シャニソン・ユメステなど、高い処理性能が必要になってくる音ゲーをやりたいなら、おすすめのタブレットはiPad AirもしくはiPad Pro。
今後アップデートを重ねてさらに処理性能が必要になることを考えると、現行のiPad無印やiPad miniはおすすめしづらいです。
ではなぜiPad Air・Proシリーズをおすすめするのか、具体的に解説していきます。
プロセカの要求スペックを推察
3Dキャラ音ゲーに必要なスペックを知るために、アプリ音ゲーで最も要求スペックが高いと思われるプロセカを基準にします。
プロセカを動かすために最低でもiPadに求められるスペックとしては、以下になると考えられます。
- メモリ3GBのモデルだと動かない
- メモリ4GBだとギリギリ
- メモリ6GBあれば大丈夫
というのも手持ちの環境でメモリ3GBのiPad9では起動しないのですが、4GBのメモリを積んだiPhone12だとぎりぎり動かせるのです。
ちなみにプロセカ公式は推奨環境について、次のように説明しています。
しかし推奨端末なのにiPad9では起動することすら難しいのはすでに説明したとおりで、この説明は鵜呑みにできません。
iPhone12のCPUやメモリの構成はiPad10と同じなので、iPad10ならプロセカを「理論上は」プレイできるでしょう。
しかし長時間プレイすると発熱やカクつきが目立ち、プレイに支障が出てきます。
今後さらに要求スペックが上がっていくことを考えると、iPad10を買っても1年持つかどうかということになりかねません。
おすすめはメモリが多いAir・Proシリーズ
以上のことから推測すると、6GB以上のメモリを積んだiPadがおすすめで、それに当てはまるのがAir・Proシリーズとなります。
他に現行のiPadだと無印の10、mini6等がありますが、いずれもメモリ容量が1GB増えただけの4GB。
長く使うには心もとないです。
iPad Airなら第5世代以降、iPad Pro11インチ第2世代とiPad Pro12.9インチ第4世代以降に6GB以上のメモリが積まれています。
またProシリーズの場合は120fpsに対応しているため、更に滑らかな動きでプロセカをプレイできます。
その分値段は張りますが、認定整備済製品や楽天でのポイントバックなどを活用すれば10万円以内で買うことも可能です。
3Dキャラ音ゲーをガチでやり込みたい、3DMVも併せて楽しみたい方はAir・Proシリーズを選びましょう。
新型iPad・iPad miniを待つのもありかも
2024年10月現在ではまだ発表されていませんが、近くiPad11やiPad mini7が発売されるという噂もあります。
確定情報ではないのでなんともいえませんが、これらはメモリが6GBもしくは8GBになるといわれています。
2024年10月15日にiPad mini7の発売が発表されました。
メモリについては非公表となっていますが、Apple Intelligenceにも対応していることから8GBと推定されています。
Air・Proシリーズに並ぶメモリ容量になり、更にCPUやグラフィック性能の向上も期待できますね。
発売については不透明ではありますが、しばらく新モデルの発表もないので期待して待つのも悪くないでしょう。
Android機はコスパが悪くおすすめしづらい
iPadと比べると、音ゲーをプレイする用途ではAndroidはおすすめしづらいのが現状です。
同価格帯のiPadとAndroidタブレットを比べても、性能がやや劣っており安定性にも欠けます。
またリセール価格も安いので、コスパの面でもいまいちです。
よほどAndroidにこだわりが無い限り、音ゲーのために買うのはおすすめしづらいといえます。
ゲーム以外の用途でiPad9はおすすめ?
音ゲー以外にもiPad9を使いたい方のために、他の用途で使ったときの挙動についても触れておきます。
Youtubeの視聴
検索画面や再読込したときに若干カクつくことはありますが、動画そのものは快適に見れます。
他のバックグラウンド処理と重なったときは極端に発熱したりするので、若干安定感には欠けます。
またデメリットでも触れた通り、スピーカーが1方向に固まっているので音質がいまいち。
映画やアニメなどをじっくり見たいのであれば、イヤホンをするのをおすすめします。
ブラウジング
ほとんど問題なく、快適にWebページを閲覧できます。
読み込みがもたついたりすることはなく、ブラウジング用途ならむしろオーバースペックとさえいえます。
電子書籍
こちらも問題なく読むことはできますが、ずっと持ったままでいるには大きすぎ・重すぎな感もあります。
ゲームや動画視聴などのついでとして使うならまだいいですが、電子書籍メインではどうかなと。
処理がスムーズでサクサクなので、ストレスなく読める点は高く評価できますね。
iPad第9世代は音ゲーにおすすめなのかまとめ
今回は音ゲーをプレイするために、あえて型落ちのiPad第9世代を2024年以降に選ぶことをおすすめできるか解説しました。
- 型落ちなので最安5万円以下で買えるのが最大のメリット。
- ただしプロセカ・ユメステなどの3Dキャラ音ゲーにはスペック不足
- 比較的軽めの処理であればまだまだ問題なく使える。
- 3Dキャラを動かしたいならiPad AirかProシリーズがおすすめ
2Dの処理が軽いArcaeaやPhigrosなどの音ゲーをプレイするなら、まだまだiPad9は現役の音ゲー機として使い倒せます。
ですが最近流行りの3Dキャラを動かしまくったり、重たい演出があると、iPad9のスペックでは歯が立ちません。
iPadはリセール価格が高いので、安いiPad9を買って後悔するくらいなら最初からしっかりしたスペックのタブレットをおすすめします。
そのあたりを許容できるのであれば、私のようにiPad9を使い続けるのも選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
具体的にはメモリ容量が不足しているため、まともに動かし続けることができません。