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【食べ比べ】「彩のきずな」と「彩のかがやき」の違いを解説【味・評価】

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  • 「彩のきずな」と「彩のかがやき」の違いはなに?
  • どちらの方が美味しい?
  • どちらが高く評価されている?

そんなお悩みを解決します。

この記事の内容
  • 「彩のきずな」と「彩のかがやき」の味の違い
  • 味や見た目に関する評価
  • それぞれの品種の特徴

スーパーなどで売られている2つの埼玉県産ブランド米は、似たような名前で違いが分かりづらいです。

そこで2つとも実際に買い、食べ比べてその違いを明らかにしました。

この記事を読めば、「彩のきずな」と「彩のかがやき」どっちを選べばいいのかが分かります。

彩のきずなと彩のかがやきの味の違い

彩のきずなと彩のかがやきの炊飯後を同じお皿に乗せて比較した画像
左が「彩のきずな」、右が「彩のかがやき」。

埼玉県のブランド米「彩のきずな」と「彩のかがやき」の味の違いは、以下のとおりです。

味の違い
  • 傾向はどちらも柔らかめ、シャッキリ・モチモチした食感
  • 彩のきずなは程よく甘みを感じる
  • 彩のかがやきは控えめでさっぱりした味

彩のきずなと彩のかがやきをどちらも実際に食べてみて、比べてみた私の感想になります。

順番に詳しく解説します。

味や食感の傾向はどちらも似ている

彩のかがやきと彩のきずなを食べ比べると、味や食感の傾向は似ていると感じました。

具体的にはどちらも口当たりは柔らかく、食感はモチモチとしています。

より柔らかめの傾向が出ているのは彩のきずなで、比べると彩のかがやきは主張が控えめです。

また味のバランスが取れていて、どんな料理にも合いやすいところも似ています。

お米自体の存在感を感じたいなら彩のきずな、すいすいと食べ進めたいなら彩のかがやきといったところでしょうか。

ちなみに傾向が似ている彩のかがやきと彩のきずなですが、品種としての直接的なつながりはないです。

彩のかがやきは、両親が「コシヒカリ」や「ササニシキ」の系統に当たります。

一方の彩のきずなは、有名品種の系統をかけあわせた品種ではありません。

彩のきずなは程よく甘みを感じる

彩のきずなのパッケージ

彩のきずなは口にいれると、ほのかな甘みがじわっと広がります。

噛むほどにお米の甘みを感じられるようになり、お米単体としてもうまみがありました。

後味は控えめなので、口の中に旨みがずっと残っているわけではないです。

お米自体で強烈に甘みを感じるわけではありませんが、他のおかずと組み合わせても主張しすぎない点が良いと思います。

彩のかがやきはさっぱりした味

彩のかがやきのパッケージ画像

彩のかがやきは食べてみると程よい弾力がありつつ、味はさっぱり目で甘みの感じ方はほのかです。

ただ良くいえばさっぱり目ですが、人によっては味が淡白に感じるかもしれません。

繰り返し噛んでもうまみや甘みを強く感じることはありませんが、後味がすっきりとしています。

そのため味に飽きが来づらくどんな料理にも合いやすいです。

2つの品種の特徴

彩のきずなと彩のかがやきは全く別の品種ですので、持っている特徴もやや異なります。

それぞれの特徴についても、解説していきます。

彩のきずなの特徴①アミロースが少ない

彩のきずなの特徴として柔らかく弾力がある点がありますが、その理由はデンプンの成分「アミロース」が少ないからです。

デンプンはお米の成分の7~8割を占めており、アミロペクチンアミロースの2つの成分に分けられます。

美味しいお米はアミロースの含有量が低い傾向にあり、彩のきずなは16%以下と低めの値です。

低アミロース米と呼ばれる品種は、およそ3~17%のアミロースが含まれています。

ちなみにもち米のアミロースの含有量はほぼ0%。

強い粘りを生むアミロペクチンがほとんどなので、よく伸びるお餅の原料になっています。

>>(参考)東北農業研究センター:冷めてもおいしい低アミロース米 | 農研機構

彩のきずなのデンプンにはアミロペクチンが多く含まれ、つまりアミロースの比率が低いので柔らかく甘く感じます。

冷めても硬くなりにくいのも良い点で、まとめ炊きやお弁当にも最適といえます。

彩のきずなの特徴②暑さに強い品種

見た目や美味しさの評価も高い彩のきずなですが、暑さに強いことで毎年安定的に高い評価を得ています。

「日本一暑い街」熊谷市で生まれた彩のきずなは、開発中の約300品種のうち唯一高温障害の影響を受けなかった1種類でした。

40度もの高温になる環境でも、白未熟粒と呼ばれる育成不良の状態にならなかったのです。
>>(参考)お米の開発物語|埼玉県のお米「彩のきずな」

白未熟粒が多いと見た目が悪いだけでなく、粒が割れやすく商品にならず、味にも若干の影響を及ぼします。

>>白未熟粒の発生 – ライスピア米蔵【㈲盛実米穀】

実際の例として令和5年産米は全国的に猛暑だったため、北陸や東北を中心に質が落ちててしまいました。
>>ことしの新米 猛暑で「白未熟粒」増える地域も 味への影響は? NHK解説委員室

しかし彩のきずなは令和5年も食味ランキングで特Aを獲得したほか、高い1等米比率も出しています。

記録的な猛暑が続いている近年でも、彩のきずなは安定して味や見た目の良いお米をとることができます。

彩のかがやきの特徴①タンパク質含有量が低い

彩のかがやきの特徴としては、タンパク質の含有量が少ないことが挙げられます。

タンパク質含有量が低いと、一般的には粘りが強く美味しいご飯になるといわれています。

なぜならタンパク質が多いお米は、パサパサした食感になりがちだからです。

お米を水に漬ける際にタンパク質が多いと、吸水を邪魔してしまい、炊いたお米の食感が優れません。

そのためタンパク質が少ない彩のかがやきは、もちもちとして柔らかい食感に炊きあがります。

彩のきずなと彩のかがやきの味・見た目の評価

彩のきずなと彩のかがやきは、専門機関からの味や見た目の評価にも違いがあります。

結論としては、彩のきずなの方が彩のかがやきよりも高めの評価を受けることが多いです。

どのような評価を2つの品種が受けているのか、順番に解説していきます。

後発品種の彩のきずなは美味しさが評価されている

彩のきずなは食味や見た目で、外部からの高い評価を度々獲得しています。

埼玉県内で彩のかがやきの後継となる品種として開発されたこともあり、より味を高めることに力を入れているからでしょう。

日本穀物検定協会が発表している食味ランキングでは、「特A」ランクを複数回獲得しました。

米の食味ランキング」は、一般財団法人日本穀物検定協会が毎年行っている食味に関する評価結果をランキング化したものです。

「特A」ランクは5段階のうち最高評価で、令和5年まで4年連続(5回目)の獲得なので安定して高い評価を得ています。

見た目でも高く評価されている

また見た目の綺麗さが問われる等級検査の結果でも、1等米と判定される比率が高いです。

等級検査は整った形をしているか、虫食いがあるかなどを調べて、1〜3等米と「規格外」に分類しています。

等級の高低によって、お米の値段にも影響します。

暑さに強く育成不良になりづらいため、猛暑に襲われてもできの良いお米がつくれるからでしょう。

彩のかがやきの評価は微妙

彩のかがやきは食味ランキングでAランクを複数回獲得していますが、特Aを獲得したことはありません。

もっとも両者に大きな味の差があるかというと、食べ比べてみても大きな差は感じません。

また見た目で測られる等級は彩のきずなが安定しているのに対して、彩のかがやきはややばらつきがあります。

特に高温になると彩のかがやきは白未熟粒が出る場合があり、令和2年産米では等級比率に大きく違いが見られます。

等級比率(令和2年産) 1等 2等 3等 規格外
彩のきずな 78.3% 19.1% 2.3% 0.4%
彩のかがやき 20.4% 49.9% 26.3% 3.4%

令和2年の埼玉県では梅雨明けが遅く、8月が高温多照だったため、彩のかがやきに高温障害が多数発生したようです。

>>気象変動に負けない米づくりを!~令和2年産水稲の作柄と3年産に向けた対策~ – 埼玉県

割れや欠けも彩のかがやきが多め

令和5年産の無洗米を買ってきて粒を見てみると、割れていたり欠けている粒が彩のかがやきのほうが多く感じました。

彩のきずなと彩のかがやきの粒を比べてみると、彩のかがやきのほうがやや割れや欠けが多い

左側の粒が彩のきずなで、割れている粒は殆ど見られませんでした。

一方で右側の粒が彩のかがやきですが、割れ・欠けのある粒がやや多く見つかりました。

猛暑になった際の品質には、彩のきずなのほうが分があると言えそうです。

価格の違いはわずか

以上のような違いのある2つの埼玉県産ブランド米ですが、価格には大きな差はありません。

Amazonでは、彩のかがやき・彩のきずなのどちらも5kg2,400~2,500円(税込)くらいで売られています。

埼玉県のJAでも、1キロ300~310円あたりでどちら販売されているようです。
>>(参考)新米「彩のかがやき」「彩のきずな」入荷しました!! | 入荷情報 | 東松山農産物直売所「いなほてらす」

また私がスーパーで買ったときにも値段は変わらず、5kgの無洗米がほぼ同じような時期で1,814円でした。

ずばり、どっちがおすすめ?

埼玉県のブランド米「彩のきずな」と「彩のかがやき」ですが、個人的には彩のきずなをおすすめします。

彩のきずながおすすめの理由
  • 味や見た目で高い評価
  • 程よい甘みがありつつ、おかずの味も邪魔しない
  • 粘りや柔らかさもあり食べやすい
  • 彩のかがやきと値段がそれほど変わらない

彩のきずなの方がおすすめの理由

価格はどちらも変わりませんが、味や見た目で客観的に高い評価を得ている点で信頼性があります。

また実際に食べてみても、彩のきずなのほうがお米の味を感じられつつ主張しすぎない良いバランスでした。

彩のきずなと比べると彩のかがやきは主張が弱いので、単体で食べるには物足りないです。

味の強いカレーなどのお供にするには、彩のきずなは最適と言えるかも知れません。

あくまで個人の好みではありますが、どちらかといえば彩のきずなの方がおすすめです。

彩のきずなと彩のかがやきの違いまとめ

今回は埼玉県産のブランド米、「彩のきずな」と「彩のかがやき」の違いについて解説しました。

味の違い
  • 傾向はどちらも柔らかめ、シャッキリ・モチモチした食感
  • 彩のきずなは程よく甘みを感じる
  • 彩のかがやきは控えめでさっぱりした味

比較してみてのおすすめは、味や見た目で高く評価されていることが多い彩のきずなです。

後発の品種のため味にも力を入れており、程よい甘みで食べごたえがあります。

よりくわしく2つのブランド米について知りたい方は、以下の参考記事で解説していますので参照してください。

▽ 参考記事

【安い】彩のかがやきはまずい?味・特徴を実際に食べて紹介

【特Aのおいしさ】彩のきずなはまずい?味・特徴を実際に食べて紹介

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